バックナンバー 第21〜40回

第21回 アルビニ

第21回 アルビニ

涼しい日が多くなってきたので、街中も大分秋冬物を着た人が増えました。
前回は冬用のカジュアルとして、綿起毛を紹介させていただきましたが、今回はシャープな冬物というイメージで選んでみました。
秋冬の定番色である黒の、ドビーストライプです。
ドビーやジャカードというのは、織の名前ですが、ザックリ言えば、簡単な織柄(地紋の縞など)がドビー、複雑な柄(犬の模様や花柄、ペイズリーなど)はジャカードです。
黒の無地だとちょっと着づらいという方は多いと思いますが、織が入っていれば、グッと着易くなる筈です。
生地としては、イタリアのアルビニ、140/2で、織の部分には光沢があります。ブーツにジーンズ、大き目のバックル太めのベルト、黒無地のジャケットというようなスタイルで合わせてみてはいかがでしょう?
綿起毛はコーデュロイに良く似合うと思いますが、黒のドビーストライプはデニムに良く合うと思います。
個人的にはコーデュロイが好きですが、デニムで合わせる方が都会的でスタイリッシュなイメージがあります。
デニムとジャケットの合わせが好きな方には特にオススメです。

第22回 アンダーソン 白ピケ

第22回 アンダーソン 白ピケ

アンダーソン、追加入りました。 今回はその中から、白のピケ織をご紹介させていただこうと思います。
写真で見ても、やはり解らないとは思うんですが。
ピケとは本来、畝や波形、菱形などの模様を浮き出させた丈夫な織物で、二重織に属するので、厚そうな印象を与えるんですが、シャツ生地に使われているピケは大抵薄手で、蜂の巣や、ブロックを重ねた様な細かい模様(織り)になっています。
パッと見て、細かいオックスフォードと勘違いする方もいらっしゃいますので、その方がイメージは伝わりやすいかもしれません。
イカ胸シャツなどに使うダイヤモンドピケが本当の意味でのピケ織りのようです。(最近はイカ胸のシャツを作る方も殆どいませんので、馴染みのない方のほうが多いかも知れませんが。)

アンダーソンなので、この白ピケも200番手双糸使用で、肌触りは文句なしの最高級です。
色々な白を作ってきた方に、是非お試しいただきたいたい1枚です。
フォーマル用に、良い白が欲しい方にもオススメさせていただきます。

これも早々の品切れが予想される生地なので、気になった場合は早めにご連絡だけでも頂けますと幸いで御座います。

第23回 アンダーソン ブルー縞

第23回 アンダーソン ブルー縞

続けまして、今回入荷のもう一つ、ブルーのストライプです。
200番手双糸のブロードで、相変わらずのスベスベした手触りです。

やはり、アンダーソンの魅力はこの密な打ち込みから来るカッチリ感でしょう。
滑らかでスベスベなのに、しっかりしています。
カルロリーバとは本当に逆路線だな、と。
互いを意識したかどうかはわかりませんが、中にはフワっとしたアンダーソンや、打ち込みキッチリなカルロリーバもありますが、やはり「餅は餅屋」といったところでしょうか、突き抜けていません。
相対的に見れば、の話で、絶対値で考えれば、それでも立派なハイエンドなんですけれども。

話は戻りまして、ブルーのストライプですが、間隔としては、ブルー3ミリに白2ミリで、その白の中に2本の細いブルーの縞が入っています。
第19回に出したブロードのブルーストライプと非常に良く似ていて、縞の間に追加の縞が入った感じです。

第24回 ゲッツナー

第24回 ゲッツナー

この生地は、今年の秋冬の新柄として入れたものの中で、現在1番売れている物です。
生地としては、割としっかりした厚さのある生地なんですが、手触りも良いですし、何より色が絶妙です(個人的な意見ですが)。
2色あるんですが、赤が入っている方が圧倒的に多く、青の方は程々に動いています。
恐らく、赤が入っているのに派手ではない、というところがポイントになっていて、ちょっと今までと着る物の雰囲気を変えたい方にうけているんだとおもいます。
パッと見て、「良い色柄だなぁ」と思える物だったので、人気は出ると思っていましたが、ここまでとは予想外でした。
生地が残ったら、自分でも作ろうと計画中です。
流行色や、流行の形は雑誌などで取り上げられていますが、実際のオーダーシャツの現場では、こんな物が売れ筋なんだ、と参考にしていただければ。
シーズンや場所によって、人気の出る物は変わってきますが、今現在は若い方から年配の方まで、広くに選ばれています。

第25回 アルモ200/2

第25回 アルモ200/2

いつもご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。
いつの間にやら、25回もやっているんですね。
これからも、どんどん出していきますし、ここに載せるためにも新しい生地を次々と仕入れますので、これからもよろしくお願いいたします。

今回の生地は、アルモの200番手双糸の小格子で、色はブルー、グリーン、茶の3色なんですが、全て最後の1点になります。
が、生地幅が職人泣かせのヤール幅の為、あまり大きい方、または背の高い方は厳しいです。
まぁ、身長180センチ位までなら、大丈夫だとはおもいますが。。。
100キロまでいくと、ちょっと難しいかと。
ヤール幅特有の生地質の良さはあるんですが、いかんせん200番手クラスでパステル・グリーンなどですから、ブルー縞などと比べると、圧倒的に入荷量も販売量も少ないです。
探している方がいらっしゃれば、高級番手にもこういうのがありますよ、という事で。
変わった色柄が手に入ったら、またご紹介させていただきます。

第26回 アンダーソン200/2

第26回 アンダーソン200/2

ちょっと前には入荷していたんですが、なかなか載せられなかった新しいアンダーソンの200番です。
今回は3つ入りました。
まずは1つ、ということで。
織はツイルで、白地に水色の縞です。
今更、アンダーソンの情報もないと思うので、少し短くなってしまいますが、その分、早めに次を載せようと思っています。

第27回 アンダーソン200/2

第27回 アンダーソン200/2

間が空いてしまいまして、申し訳御座いません。
前述の残り2柄、同時にアップしますので、ご覧下さい。
色は同じで、白場に水色のストライプ。
同じ綾織なので、第26回の生地との違いは、間隔だけです。
タグを基準として比べていただくと分かりやすいかと思うのですが、どれも比較的細かめの縞なので、割合どんな上着とでも合わせ易い柄です。
普段、あんまり色物、柄物を御召しにならず、ちょっと色柄に挑戦してみようかな、なんて方にもオススメです。

第28回 アンダーソン200/2

第28回 アンダーソン200/2

3つめのアンダーソン新入荷分です。

第29回 国産シャンブレー120/2

第29回 国産シャンブレー120/2

アンダーソンが続いていて、「ここはアンダーソン専門店か!」と言われてしまいそうなので、今回は国産の定番生地、無地のシャンブレーです。
シャンブレーとは、経糸に色糸、緯糸に晒糸(白糸)又は経糸と違う色の糸を使って織った平織生地で、布面に霜降りのような色ムラが薄っすらと出ます。
質としては、フンワリ柔らかでいて、スベスベ、といったところでしょうか。

定番生地の良い所は、同じ生地が継続的に供給される事、つまり、交換が出来る、です。
衿やカフスが傷んだ時や、形に飽きた時には、同じ生地での修理・交換が可能です。
単発の生地ですと、共生地が無くなった時には、白や似寄生地での交換になるんですが、そういった意味では安心していられます。
定番になる程の生地なので、クオリティーの面でも問題ありません。
シャンブレーはその中でも、特に色数が豊富なので、取り上げてみました。

第30回 国産ハケメ140/2

第30回 国産ハケメ140/2

記念すべき(?)30回目に、なにを載せようか迷いましたが、ここはやっぱり定番生地で、という事で、前回に続いて国産の定番の中からのご紹介です。
ハケメ→刷毛目なんですが、その名の通り、刷毛で塗った跡ような極々細かい筋目(どちらかというとムラに近いかもしれません)がでます。
細かすぎて、既にジャンルとしては無地です。
経糸に色糸と白糸を交互に入れて、緯糸は全て白糸になっています。
これが緯糸も色糸と白糸の交互になると、刷毛目縞、ヘアラインになります。
生地質としては、打ち込みもしっかりしていて番手も140/2と良いので、カチッとしたかなりシャープな触り心地です。
柔らかい生地が好きな方には合わないかも知れませんが、固めの生地が好きな方には大好評です。
そういう意味では、前回ご案内させていただいたシャンブレーの対極にあると言えます。
シャンブレーのほうが合う方は、カルロリーバなど、柔らかい生地が好きなイタリアンなイメージで、ハケメのほうが合う方は、アンダーソンなどのカッチリ系のブリティッシュ、といったところでしょうか?(私見ですが。)
自分がどっち派なのかを知るにはうってつけですよ。
ちなみに人気の色は、やはりブルー。
そして意外な事に赤です。
確かに、安定供給されている高品質の赤系無地の生地はまず無いですから。
ピンクも、とても鮮やかなピンクなのでオススメです。

カンクリーニ

カンクリーニ

年の瀬も、大分押し迫ってきました。
07年ももう終わり、すぐに08年です。
と、言う事で、気が早いですが来春用の生地をご紹介させていただきます。
本来なら2月辺りの予定だったんですが、ここに載せる新柄確保のために、ちょっとフライングしました。
ただ、あんまり沢山ご紹介してしまうと、春に目新しさがなくなってしまうので、あくまで少しずつ、で。
 
この生地は、色が良いです。
白地にブルーの縞で、赤バージョンと緑バージョンの2タイプあります。
それでいてスベスベ。
見た目はトーマスのシルバーライン(100/2)っぽい色柄ですが、生地質が違い、サラサラした手触りです。
糸の打ち込みも良いので、弱々しい感じはありません。
シルバーラインの、ガッシリした感じが好きな方には、物足りないんじゃない?と思われるかも知れませんが、一度お試しいただきたいと思います。

第32回 カンクリーニ 白昼夜織

第32回 カンクリーニ 白昼夜織

明けまして、おめでとうございます。
本年も、どうぞ宜しくお願い致します。
 
新年1回目は、おそらく近々流行るであろう、この昼夜織りです。
正確には、この「生地」そのものではなく、この「織り」です。
日本では、古くから着物用の織物などで使われていたので、和服を御召しになる方はご存知かもしれません。
この織りは、今までも無かった訳ではないのですが、ワイシャツ地のような細い糸を使って織るのは簡単ではなかったようで、あまり見かけることはありませんでした。
が、技術が進み、海外だけでなく、日本の機屋でも作ろうと試みていたようです。
ここ最近になって、やっと商品化されたものが出てきました。
国産のものも店頭に出てはいますが、比べてしまうと若干精度が低い感じがしますので、今回はインポートの方で。
織り方を口で説明するのは難しいですが、簡単に言えば、立体杉綾、といったところでしょうか?
綾目の切り替わる部分で、凹凸になっているんですが。。。(名前のように、凸面が昼、凹面が夜になっています。)
やはり説明は難しいです。。
立体になっているので、ある程度肉厚で、柔らかさがあり、2種類の光沢(綾織特有の光沢と、生地の凹凸によるもの)が発生します。
イメージしづらい上に、写真がわかりづらいので、興味のある方は、是非一度ご覧になりにいらしてください。

第33回 アルモ120/2

第33回 アルモ120/2

来春用生地の第2弾として、今回はアルモの120/2をご紹介させていただきます。
春に紹介する分の生地が減っていってしまいますが、春は春でまた頑張って沢山入れてきます。
 
生地としては、120/2ですから、立派に高級番手なんですが、140〜200/2が沢山出てくるので、番手的には大した事ないと思う方も多いかもしれません。
が、そこは世界一のフィニッシング加工をするといわれているアルモの生地ですから、なかなかどうして良い風合いを出しています。
キメ細やかな肌触りは、例えるなら、表面に片栗粉を塗した様な。。。
ちょっと伝わりづらいかも知れないですね。
打ち込みの良い高級番手特有の風合いです。
基本的にアルモの生地は打ち込みが良い側の生地なので、トーマス、アンダーソン等を着ている方には、抵抗無く御召しいただけるかと思います。
(逆側は、カルロリーバやオルトリーナの一部のようなフワフワ系です)
色柄は、オーソドックスにブルーとピンク(ストライプ)です。
まず嫌う人はいない柄だと思いますので、興味のある方は、お試し下さい。

第34回 アルビニ

第34回 アルビニ

今回は、イタリーのアルビニの生地です。
これも来春用の生地ですが、最近大分人気が出てきたピケ織です。
完全なピケではなく、白ピケと色の縞との組み合わせになっています。
前に乗せた昼夜織にも言えることなんですが、最近は織りそのものに一工夫したものが注目されているようです。
確かに、生地も色などは既に様々なものが出ていますので、これからは他の人と違う物を着るとなると、織りに一手間かけた物が注目されていくのかもしれません。
実際に、単一の織りではない生地はかなり増えています。
縞の部分に朱子を入れた、立体的な縞の生地など、一枚の生地に幾つもの表情を持たせたりと、これからも色々出てきそうです。

第35回 アルビアーテ

第35回 アルビアーテ

今年の春物で、私が一番気に入っている生地を紹介させていただきます。
この生地は、写真では少し生成に見えますが、白に赤と紺、もしくは青と紺のストライプで、ガツンと目を引きます。
早速、常連さんにご案内したところ、青の方をお求めいただき、自分だけが良いと思っていた訳じゃないんだ、と安心しました。
個人的には、どちらかというと赤の方が好きなんですが、青の方が人気は出ると思います。
最近ではスタイルとして定番化しましたが、クレリックに最適な生地の一つかと。
濃色のストライプに白い衿、とても映えると思います。

第36回 アンダーソン

第36回 アンダーソン

お待たせいたしました。 アンダーソン入荷しました。 今回は、お知らせでも触れましたが、9柄(+1柄遅れて入荷します)の入荷ですので、柄ごとに、数回に分けてご紹介いたします。
最初のご紹介となる今回の生地3色は、以前にもやっていた事があるので、中には見覚えのある方もいらっしゃるかも知れません。
ブルーとムラサキは新柄というより、再入荷です。
グレー(黒)は、初めての入荷になります。
この柄は、アンダーソンの中でも特に人気があった柄でしたので、今回も同柄3色を仕入れとなりました。
白地に、色の細い縞をひとまとめにして作った縞を配置しています。
感覚としては、白→万筋→白→万筋、と言ったところでしょうか。
織はオーソドックスな平織りですので、200番手の風合いをそのまま味わえます。

第37回 アンダーソン2

第37回 アンダーソン2

予告通り、アンダーソン200/2のご紹介です。
今回も同柄3色の物になります。
柄は、定番の万筋なんですが、番手が番手なので、かなり細かい縞になっています。
ある程度以下の番手の万筋は、縞の部分を良く見ると、カクカクとファスナー状になって見えますが、200番手だと、殆どまっすぐの縞になっています。
色は前回載せたものと同じで、ブルー、ムラサキ、黒(グレー)です。
極細の万筋ですから、ちょっと離れると無地に見えたりもします。
写真は相変わらず見づらいですが、ご容赦下さい。。。

第38回 トーマス・メイソン

第38回 トーマス・メイソン

久しぶりのトーマス・メイソン、シルバーラインです。
色柄は、最近増えたパステルカラーのストライプになります。
色を見て、イギリスっぽくないと言う方もいらっしゃりますが、割と厚さのある、その生地の風合いはイギリスのそれです。
これが薄手だったりすると、イタリー製の生地に見えるのですが、ちゃんとイギリスしています。
春までに作っておいて、春の始まりと同時に着たい1枚です。

第39回 アンダーソン 200/2

第39回 アンダーソン 200/2

しつこいようですが、アンダーソンです。
今回の生地は、色地に白の格子柄で、ピンクとブルーの2色展開になります。
ベースになっている部分も、実はハケメになっていたりと、若干の遊び心も備えております。
200番手で格子柄というと、ドレスかカジュアルか定まらず、使いづらいと仰る方もいらっしゃりますが、出来上がってみると適度にカジュアル感は出ますが、あくまでもドレス用でいけます。
グラフチェックの感覚です。
ハケメ独特の固めな風合いが好きな方には、たまらない生地だと思います。

第40回 ブレンバーナ

第40回 ブレンバーナ

40回目ということで、番外編でもやろうかと思ったんですが、新しいシャツが出来てないので、普段通りに生地紹介をすることになりました。
今回は久々にイタリーからブレンバーナのご紹介です。
番手は普通なんですが、この生地は、織柄が良い、色が良い。
流石は世界トップレベルのブレンバーナ、私の、こんな生地があったらな、というラインを攻めてきます。
最近は、国産の生地もインポートの生地も、やはりストライプがメインで、格子や変り織などは少なめになってきています。
そんな中では、こういう生地が非常に良く映えます。
まさに、痒いところに手が届く、です。
これから、春夏に向けて、ジャケットを脱いで行動する方、ノーネクタイでいる方が増えていきます。
その生地は、そういう方に打って付けではないでしょうか。
結構、形を嫌わず、どんなシャツにでもなれる生地だと思います。